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VUCA時代を生き残る企業変革をけん引する戦略思考人材の開発③~戦略思考力を鍛えるためのプロセスとは~

2021年4月14日

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1.戦略思考力スキル向上の考え方

1-1.アナロジー(比喩表現)での戦略的思考

企業変革を牽引する、戦略思考力の向上は、良くスポーツのスキルに例えられます。

例えば、野球(ここでは、バッターを例に挙げる)のスキル向上を想像してみてください。
初めてバッティングをする人は、バットの持ち方、構え方、バットの振り方、タイミングの取り方、体の重心の置き方といった「うまくバッティングをする方法」を学ぶことから始めます。
そして、知った知識を体でうまく実現できるために、素振り、トスバッティング、打撃練習、練習試合を繰り返し実施することで、反復トレーニングを行うでしょう。

それなりに出来るようになったら、コーチ(他人)に自分のバッティングの状況(構え方、重心移動のタイミング、バットの振り出しの角度等)を客観的に見てもらい、もしくは、ビデオで自身のバッティング状況を録画して自身で自分を客観的に確認し、修正事項を見出し、改善していきます。

そして、練習を数日、数週間休むと、バッティングの勘を取り戻すのに長い時間を要してしまいます。
そのため、スキル向上のためには毎日の反復トレーニングが欠かせません。

1-2.スキル向上は知識の獲得から

戦略思考力についても、そのスキルを向上するためには、基礎的な戦略思考のフレームワーク等の戦略を立案し実行するための知識を得ることから始まります。
そして、様々な簡単なケースや難しいケースで反復トレーニングし、実際のビジネスの場において試行錯誤を繰り返すことでスキル向上を実現することが可能となります。
そして、戦略的に考えることを数週間でも休んでしまうと発想力や思考スピードは低下してしまいます。
そのため、スキルの維持向上のためには、様々な情報に目を配り、戦略的な見方や発想を毎日繰り返し行うことが求められるのです。

以上のように、戦略思考スキル向上の考え方は、スポーツのスキル向上と良く似ているといえるでしょう。

ただ、戦略思考スキルとバッティングスキルの違いは、バッティングが外から目で見て(コーチの観察、録画等)、どのような状況にあるかを把握して修正を加えることが出来ることに対して、戦略思考力は人の頭の中の発想や意識といった思考プロセス上のスキルのため、その人の思考の状況を目で見て確認することが出来ない点です。

1-3.能動的・継続的な自己研鑽 — 協働的な取組の重要性

またスポーツでは、指導者が選手に対して「足の位置をもう少し手前に…」、「肘の位置を少し下げて…」といった具合に手取り足取り、物理的なアドバイスをすることができることに対して、戦略思考スキルは頭の中の意識や気づき、情報整理、発想、思考統合に関わるスキルのため、手取り足取り指導するというわけにはいきません。
スキル向上を支援する指導役の力を借りて、様々な発想や思考手順を体得することは一定程度可能ですが、本質的には本人が自ら考え、気づき、自身の思考上の弱点を知り、意識して向上への取り組みを継続的に行うことが求められます。

さらに、戦略思考における意識や思考や発想は、自分のものだけでなく、他人のものと組み合わせることによって、さらなる発展を実現することができます。
他人との戦略思考の協働的な取組によって、自身と他人双方のスキル向上につながる上、実際に立案される戦略のレベルを向上することにもつながります。

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2.戦略思考力を身に付けるプロセスとは

基本ステップ

上記を踏まえると、戦略思考力を向上するためには、図のようなプロセスを踏むことが妥当であると考えます。
ここで重要なことは、「アセスメント」による自己認識醸成と、修羅場における「チャレンジ」です。

多くの企業では、戦略フレームワークを学ぶ研修(知識を得る研修)が良く行われていますが、これだけでは不十分でしょう。
なぜなら、スポーツのスキルと同様、知識を得ることと、出来るようになることは全く異なるからです。

 

戦略思考力また戦略思考に基づく行動力を身に付けるためには、自分自身が現在どのような思考状況、行動状況にあるのか、客観的な目で評価(アセスメント)された結果から、自身の強みや弱みを自己認識することが大切です。

客観的なアセスメント獲得後の重要な行動

本人が自分の考えや発想の方法等を変えようとしなければ、思考力や行動力を向上する取り組みにはつながりません。
その意味で、客観的なアセスメントは戦略思考力や行動力を向上する上で非常に重要な役割を担います。

思考力のアセスメントは、スポーツと異なり物理的に目で見て評価することはできませんが、思考のプロセスや発想の視点や考え方を、本人が考えアウトプットした結果を見て第三者によって客観的に評価することができます。

さらに、アセスメントで明らかになった各自の弱い部分に対して、一定程度の戦略思考方法に関する知識をインプットした後、実際の企業や部門変革のチャレンジの場を体験することが有効と考えます。

戦略思考は、机上の空論を描くだけでは使い物になりません。
実際に、ビジネスや業務プロセスを変え、顧客や社内従業員の思考や行動変革をけん引することが出来なければスキルが身に付いたとはいえません。
そこで、戦略的に考え行動しなければならない生の現場で、試行錯誤を繰り返しながら実際に成果を実現する活動に身を投じることによって、ビジネスの厳しい現場で役に立つメンタリティやスキルを身に付けることができるようになります。

戦略思考スキルは、先天的な能力ではなく、様々な事例や実践の場で反復トレーニングすることによって身に付けることができるスキルです。戦略思考人材を育成するためには、自社の従業員のアセスメントを実施し、戦略思考のマインドやスキルの強い部分、弱い部分を見出し個別の強みを活かし、弱みを克服するトレーニング方法を設計することが大切です。

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