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VUCA時代を生き残る企業変革をけん引する戦略思考人材の開発⑤~戦略思考を鍛えるためのトレーニング~

2021年5月25日

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1.戦略思考力は鍛えることができる

 

戦略思考力・行動力は、企業や部門のビジョンを描き、そのビジョンを実現するための戦略を生み出し、周囲を巻き込みながら組織変革をけん引する力です。組織変革をけん引するためには、正解が無い中で、様々な視点から仮説設定と仮説検証を繰り返しながら複数の戦略を考えだし、限られた情報の中で、一つの戦略方向を意思決定することが出来なければなりません。そして、自身で判断した戦略方向を、周囲を巻き込みながら実行し、実施過程で状況に応じて適宜戦略を見直しながらビジョンを実現しなければなりません

このような戦略思考スキルは、決して先天的なスキルではありません。鍛えることで向上することができるスキルです。企業の変革を敢行し、業績を大きく成長させることを実現している著名な経営者たちも、はじめから戦略思考力が身に付いていたわけではありません。ビジネスにおける様々な経験を通じて思考力を身に付けているのです。しかし、残念なことに、企業内で戦略思考力を身に付けるための体系的な能力開発を計画的に実施している企業は決して多くはありません。

会計の知識や法律の知識とは異なり、戦略思考力を身に付けるためには、一般的に長い年月が必要です。戦略思考は頭の中で様々な情報を認識し、認識した情報を整理した上で、一見つながりがなさそうな情報と情報を多層的につなぎ合わせながら、発想するといった思考です。そのため解決することが困難な事柄に対して、深く、広く、何度も繰り返し考え、考えたことを行動しながら自身の考えの足りなさや浅さに気づき、諦めることなく考えを修正し続けることを通して身に付くスキルと言ってよいでしょう。戦略思考力は、短時間で身に付けることが困難なため、このスキルが必要な上級管理職になってから能力開発を始めても、スキルが必要なタイミングで力を発揮することが出来なくなってしまいます。図に示すように、30代前半の早いタイミングから戦略思考力を鍛えるトレーニングを計画的に実施することが求められるのです

 

2.戦略思考力を鍛えるトレーニングとは

戦略思考力を身に付けるためには、最低限の戦略思考に関わる知識を得た上で、解決が困難な問題に取り組まざるを得ない厳しい実践の環境に身を置くことが近道です。例えば、「業績が悪化している関連子会社を短期間で改革せよ」といったテーマを与え、実際に子会社に乗り込み、まさに改革の修羅場に身を置いて、様々な障壁を乗り越えるための方法を自らが考え、もがきながら実行するといった体験によって、戦略思考力や行動力、胆力が身に付くのです。

しかし、このような関連子会社の改革を実行するといったミッションを与えることが出来る対象者は、一定程度階層が高い人材です。これでは、若い段階から戦略思考力を計画的に身に付けることが出来なくなってしまいます。そこで戦略思考力のスキル領域を「論理思考」、「問題解決」、「シナリオ構想」、「ゼロベース発想」、「ビジョン思考」、「交渉力」、「意思決定」といった具合に細分化し、30代前半の人材でも取り組むことができる初歩のスキル領域から段階的に能力開発することが有効です。例えば、「論理思考」であれば、30代前後の段階から徹底的に身に付ける必要があります。さらには、「ビジョン思考」の中でも、部署やチームのビジョンを発想する思考力は、主任クラスから身に付けることが好ましく、事業部門のビジョンを発想する思考力は係長クラスから身に付けることが好ましいといえます。このように、その階層に適した難易度の戦略思考力を、実際の変革の修羅場を段階的に与えながら能力開発を図るのです。当然、成長スピードが速い人材は、より難易度の高い修羅場を与えることで、出る杭を引き上げます。

 

能力開発時に対象者に与える実際の変革の修羅場として、「職場の実際の問題解決」、「チームのビジョンと戦略立案と敢行」、「事業部門の将来ビジョンと戦略立案」といった場が挙げられます。スキル領域別の実践的なトレーニングの修羅場を段階的に設定し、長期間かけて上級管理職に必要な戦略思考力を計画的に身に付ける取り組みを行うことによって、企業に必要な戦略思考人材を増やすことが出来るのです

戦略思考スキルは、先天的な能力ではなく、様々な事例や実践の場で反復トレーニングすることによって身に付けることができるスキルです。戦略思考人材を育成するためには、社員のアセスメントを実施し、戦略思考のマインドやスキルの強い部分、弱い部分を見出し、個別の強みを活かしながら、弱みを克服するトレーニング方法を設計すると良いでしょう

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