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オンラインセミナーをスムーズに運営して盛り上げる5つのポイント【開催前編】

コロナ禍をきっかけに、今年は多くの講演会やセミナーがオンラインに移行しました。
オンラインセミナーへの参加は私たちの情報収集のひとつの手段としてすっかり定着した感があります。

また、営業活動や説明会に代わるものとしてオンラインセミナーを開催する企業も増えてきました。リアルに開催できないという事情もありますが、時間や場所の制約がなく開催できるオンラインセミナーは、リード獲得などに有効な施策です。

一方、オンラインセミナーを開催する上で、戸惑うことが多いのが運営方法です。
Zoomなど手軽に使える便利なツールは数多くありますが、いざ開催しようと思っても、ツールのカバー範囲外でどんな準備が必要か、試行錯誤されている方もいるのではないでしょうか?

JMAでは、大小さまざまなオンラインイベントを手掛けており、イベントの目的に応じた運営ノウハウを蓄積しています。
今回はそんな中でも、新規事業開発やイノベーションに関する情報提供型のオンラインセミナーを多数開催している「JMA GARAGE」チームにスムーズ、かつ盛り上がる運営のポイントを聞きました。

JMA GARAGEとは

“イノベーション創出のヒント”を提供する場として、新規事業開発やイノベーションに関するオンラインイベントやラボ活動、現地視察プログラムなどを行っています。
一般社団法人日本能率協会(JMA)がこれまで培ってきた「イノベーション創出」「新しいムーブメントの創造」に関する取組や情報を発信し、企業と企業、人と人、モノとコトの“つながり”を生み出しています。国内外の大企業だけでなく、スタートアップ、官公庁、大学、研究機関など多様なプレイヤーと連携し価値を提供し続けています。
JMA GARAGE 公式ホームぺージ

オンラインセミナーをスムーズに運営するには

オンラインセミナーをスムーズに運営するには

オンラインセミナーの運営の課題としてよく上がるのは、以下の2つです。
・スムーズな運営
・視聴者とのコミュニケーション、盛り上がり感の演出

機材は揃えたけど、いざ始めてみると画面の切り替えの段取りが悪くてもたついたり、話し手の接続環境が悪くて途切れてしまう。またよくあるのが、準備で忙しい開始直前に聴講者から接続方法について問い合わせが殺到・・など、背中に冷や汗が流れるような瞬間、体験したことはないでしょうか。

また、運営自体はスムーズでも、セミナー中は真っ暗なPCの画面に向かって話し続けるため、ふと向こう側の聴講者が話についてきてくれているのか、面白いと思ってくれているのか、不安になりますよね?リアルであれば、聴講者のリアクションを見て話の内容を調整できますがオンラインではそうもいきません。

しかし、これらの課題は事前のちょっとした準備や、セミナーツールの機能を上手く使うことでクリアできます。今回は、この2つの課題について、開催前、開催中、開催後のフェーズに分けてどんな仕込みができるかを紹介していきます。

開催前のポイント

①オンラインセミナーの運営に必要な4つの役割

今回話を聞いたGARAGEチームのオンラインセミナーは、主にライブ配信で講演者が海外から中継で参加することも多いため、講演者、運営事務局(場合によっては数名在宅勤務)は別々の場所からアクセスしてセミナーを実施しています。

その際、運営事務局は2~3名で以下の役割分担をしています。

  1. 全体管理・・・・Zoomなどの設定管理、全体の進行管理、問合せ対応 など
  2. 司会・・・司会・セミナー内の質疑応答への対応 など
  3. チャット対応(天の声)・・・セミナー内質疑の要約・個別質問への対応をチャットに投稿 など
  4. 参加者視点・・・・参加者からの見え方確認・問合せ対応 など

この4つの立場でメンバーはオンラインセミナーと並行して、Zoom外で常にコンタクトをとりあいながら運営を行っています。

②「チャット対応」と「参加者視点」でストレスのない聴講環境をつくる

全体の進行管理や、司会の役割は想像しやすいかと思いますが、「チャット対応(天の声)」と「参加者視点」が加わることでよりスムーズに運営することができます。

チャット対応(天の声)

チャット対応者は、司会のメッセージや講演中のサマリーをタイムリーにZoomなどのチャット機能で聴講者全員に文字で共有していく役割です。

聴講者が遅れてオンラインセミナーに参加した時も、セミナー参加上の注意点や、ルールをチャットに記載しておけば、スムーズに聴講することができますし、他の聴講者の妨げになることもありません。

特に聴講者からの質問に講演者が口頭で回答している際には、その内容を素早くまとめ文字で共有すると、一瞬聞き逃してしまった聴講者もチャットで回答を確認でき、満足度の向上につながりやすくなります。

参加者視点

セミナー運営側と聴講者側のPCモニターの表示は異なるので、運営側は常に聴講者側にどう見えているかを確認しながら進めていく必要があります。

参加者視点の担当者は、セミナーの聴講者側の設定で画面をモニタリングし、音声が聞こえづらい、画面を切り替えるべきタイミングで切り替わっていない、など不具合があると都度、全体管理者のスマホなどにメッセージを送ります。これによってタイムリーに不具合に気づき、対応することができます。

③必ず事前テストを行う

セミナー運営側や講演者が別々の場所から配信している場合は、実際の動作環境やタイミングを「通し」で確認する事前テストが欠かせません。

自分たちの操作の確認と、聴講者画面での見え方の確認を並行して行います。

・接続の不具合はないか
・画像や音声、動画は問題なく共有できるか
・だれがどのタイミングで切り替え操作を行うか
・カメラの映り方はどうか  などなど

を全員で確認しておくことで事前に不具合を解消し、あいまいになっている部分があった場合には対処しておくことができます。
特に講演者が不慣れな場合などはフォローが必要な度合いも分かるので、運営側が慣れている人ばかりでも必要な工程です。

オンラインセミナーを盛り上げるために

オンラインセミナーの開催直前に多いのが、聴講者からの問い合わせです。
「接続できない」「URLが見当たらない」などの連絡が大量に入ってくると、事前テストの時間が十分に確保できないまま、本番開始となってしまい、ミスに繋がりかねません。

特に有料のプログラムの場合は、聴講者は開始までに何とかアクセスしたくて問い合わせているので焦っています。やっとセミナーに参加できても、開始に間に合わなかったり、手間取ったストレスでセミナーの内容に集中できなかったりして、印象が悪くなってしまうともったいないですよね。

そうならないためには、事前の情報発信が重要です。

④事前にメールで当日のプロセスを説明しておく

セミナーツールや、セキュリティのレベルによって当日のオンラインセミナーへのアクセス方法は変わってきます。

単にURLをクリックするだけで参加できる場合もありますが、アカウントの登録や本人情報の入力など複数のステップを経ないとアクセスできない場合もあります。

聴講者によっては、ワンクリックで参加できると勝手に思い込み、ギリギリにアクセスした結果開始に間に合わないということも起こり得ます。

セミナーへのアクセスが複雑な場合は、どういうステップ、操作が必要になるか全体の流れを事前案内メールなどで参加者にお知らせしておきます。
その際、操作方法のキャプチャ画像などつけておくとより親切で、問合せも減らせます。

⑤前流しスライドで参加者自身に動作確認してもらう

オンラインセミナーは、開始の約30分前からアクセスできるようにしています。
事前案内メールでも早めにアクセスして、接続確認してくださいというアナウンスを行っています。視聴者が問合せしてくる内容の中には、視聴者側の環境設定が原因となっているものも多いからです。

この30分間の間に、PPTのスライドショー(チュートリアル動画)をループで流し続け、音声や画像、チャットなど以下の機能を聴講者自身で確認できるようにしています。

オーディオ設定の確認
「BGMを流しています、音楽が聞こえない方は、
PCのオーディオ設定をご確認ください。」のスライドともにPCからBGMを共有。
(※マイクがオンになるため、付近での打合せ、雑談はNGです!)
あわせてPPTスライドにはZoomやPCのオーディオ設定箇所を掲載

ネットワーク環境を確認
繋がりにくい場合は有線LANやWifiが安定した環境を推奨。
主催者側のネットワーク回線に障害が生じた場合を除き、
セミナーは中断せず続ける旨をアナウンス

セミナーで使用する機能について
「チャット」「Q&A」「手を挙げる」などそれぞれのPC画面上の表示箇所と
セミナー内での利用のルールを共有

アクセスできても、音が聞こえない、あるべきものが表示されていない、といった問い合わせが想定されますが、このスライドを見ながら聴講者自身が動作環境をチェックすることで、いくつかの問題は解消できます。

万全な体制でセミナーの雰囲気づくりを

万全な体制でセミナーの雰囲気づくりを

運営側、聴講者側がともに万全の体制でオンラインセミナーをスタートできると、導入部のアイスブレイクや細かな演出が利いてきます。
次回ご紹介する【開催中】のポイントが作用するのも、備えあってこそです。

オンラインセミナーのスムーズな運営を模索されている方は、ぜひ本記事を参考に準備を進めてみてください。

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